ハミングバード

newsお知らせ

「山結び」活動に参加しました

Information

11月16日(土)、「NPO法人SOMA」様が福岡県福津市の宮地山で毎月実施している自然環境再生プロジェクト「山結び(やまむすび)」に参加しました。


「NPO法人SOMA」様(以下、SOMA)は、「ひとが育つ環境をととのえる」をコンセプトに、山の保全、そして10年先を見据えた「自然とともに自由を育てる」学びの場づくりに取り組んでいる団体です。
「山結び」は、その活動のひとつとして宮地山で月に一度行われており、専門家や実践者とともに手を動かしながら、自然の見方や再生の手法を学び、里山をより豊かな姿に戻すことを目指しています。今回で30回目となる取り組みに参加させていただきました。

活動は山頂への登山から始まりました。道中、生態学者でもあるSOMA代表の瀬戸様より、いま山で起こっている危機についてお話を伺いました。山でどんなサインを観察すべきなのか、人の手が入らなくなることで山がどのように変化していくのか、生態系が崩れていく現状、そして守るべき自然が守れなくなっているという課題など、多角的な視点から語っていただきました。

その後は実際の作業に移りました。緑が豊かに見える宮地山ですが、実は内部はカラカラに乾いており、水が染み込むためのつながりが失われているそうです。第1回から継続されている「水の受け皿と通り道づくり」を引き継ぎ、今回は山の中腹で斜面と登山道の補修を行いました。8月の豪雨で斜面が崩れ、登山道を横切る深い溝ができていたため、次の豪雨でさらに崩れたり、登山道が流されたりする危険性が高まっていました。そこで、丸太や石を使って砂防ダムのような仕組みをつくり、水が勢いのまま流れ落ちないよう、自然の力を活かした工夫が施されました。資材は外部から持ち込まず、落ち葉や枝、石など、その場にあるものだけを使って作業を進めています。

印象的だったのは、スタッフが一方的に指示を出すのではなく、現状を見たうえで「何が必要か」を参加者と一緒に考えながら進めるスタイルでした。スタッフの皆さんや参加者の方々が笑顔で楽しみながら作業していて、その姿は自然と人、人と人とが結びついていく過程そのもののように感じられました。

自然と人がつながり、自然再生の取り組みを通じて人と人の縁が生まれ、その想いが未来へと受け継がれていく。山結びの活動には、そのようなあたたかな循環がありました。参加者一人ひとりが山を守る大切さを知り、やがて他の山々へと活動が広がっていくことで、山と山、人と山がつながっていくことを願っています。

私たちNPO法人ハミングバードは、これからも多様な活動とのご縁を大切にしながら、未来へ続く出会いをつなげていきたいと思います。


NPO法人SOMA

NPO法人SOMAは「ひとが育つ環境をととのえる」をミッションに掲げ、福岡県福津市を拠点に活動している特定非営利活動法人です。
教育事業と自然環境再生事業を展開し、子どもから大人まで、個々が最適なタイミングで成長できる学びや環境づくりを提供しています。
https://www.nposoma.org/