【J-WAVE81.3FM / 2025.11.2放送分】hummingbird SERENDIPITY CONNECTION
J-WAVE(81.3FM)『hummingbird SERENDIPITY CONNECTION』
人と人との出会いで可能性が広がる。そんな化学反応に注目。
誰もが笑顔になる社会、そして未来を目指す様々なトピックスを毎週日曜日、放送中。
2025年11月2日放送
「アトリエ フランジパーニ」
今回ご紹介するのは、がん治療をされる方をサポートする東京・自由が丘のサロン「アトリエ フランジパーニ」。
オーナーの高溝周子さんにお話を伺いました。
「アトリエ フランジパーニ」は、がん治療をされる方々へのウィッグのカットからネイル、まつ毛、眉、メイクまで対応するプライベートサロンです。元美容師の高溝さんは、ご自身が卵巣がんと乳がんを経験されています。「自分の美容技術を活かして、同じような境遇の方をサポートしたい」という想いから、2010年にネイルサロンをオープンされました。
当初はネイルを中心に施術を行っていましたが、お客様との会話の中で「元美容師」と話すと、ウィッグのカットやスタイリングに関する相談が多く寄せられるようになりました。そのニーズに応えるため、40歳のときに改めてウィッグやカットの技術を一から学び直されたそうです。
その後、より多くの方に寄り添えるよう、広い店舗へ移転し、美容サロンとして再オープン。
今では、医療用ウィッグの販売をはじめ、治療中の頭皮ケアや爪のトラブル相談、メイクアドバイスなど、抗がん剤治療中の外見ケアを幅広くサポートされています。さらに、治療が終わった後の「自毛デビュー」まで、がん治療に向き合う方々を継続的に支えています。
同じような境遇の方たちが、気兼ねなく悩みを相談したり、情報を共有したりする場にもなっています。お客様は埼玉や神奈川、さらには北海道など、遠方からも訪れるそうです。
日本全国にはコンビニよりも多くの美容室がありますが、「アトリエ フランジパーニ」のように、がんと向き合う方に寄り添うサロンはまだ少数です。一人でできることは限られる、気軽に相談できる場所を増やしたいという想いから、「ikus 医療美容ケア研究会」を設立。全国に同じようなケアができる美容師を増やすための活動を続けています。
11月9日(日)には「ikus 医療美容ケア研究会」主催の「がん患者さんのためのおしゃれマルシェ」が東京・大田区民プラザにて開催されます。美容のプロによる講座だけではなく、医療従事者による講演、参加者同士の交流会もあります。
私たちNPO法人ハミングバードもお手伝いに参加させていただきます。
高溝さんの活動が全国へと広まり、現在、そして未来に向けて、一人でも多くの方の希望の光となることを願っています。
美容の力を通じて、がん経験者をはじめ多くの方々に寄り添い続けるその姿は、人と人との心をつなぐ温もりにあふれていますね。
ご興味のある方は是非、「アトリエフランジパーニ」のWebサイトと「ikus 医療美容ケア研究会」のWebサイトをチェックしてみてください。
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